お宮参りにせっかくなら着物で行きたいけれど、授乳できるの?なんて不安に思われていませんか。
そこで今回は着物で授乳する方法をご紹介。
授乳を回避して乗り切る方法など情報満載でお届けします。
目次
お宮参りで着物での授乳、みんなどうしてる?
お宮参りに着物で行きたいのはやまやまですが、様々なハードルがあり、「難しそう!」と考える方は多いです。
そこでまず、お宮参りに着物で行くメリット・デメリットを簡単にまとめますね。
お宮参りを着物でするメリット
お宮参りに着物で行くメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
着物で行った人の中には「やっぱり着物で行ってよかった」の声も多いです。
記念として写真などの形に残る、というメリットがありますね。
- お祝い、としての特別感が出て記念になる
- 写真映えする
- (着物は多少着付けで調整できるので)産後の体にも似合う
お宮参りを着物でするデメリット
逆にお宮参りにママが着物で行くデメリットについてもまとめてみます。
- 産後の体には慣れない着物が負担の可能性がある
- 着付けができない場合は他人に頼む必要がある
- 髪の毛のセットも必要
- おっぱいやよだれで着物が汚れる可能性がある
- 洋装に比べてお金がかかる
- 授乳するのが難しい
中でも気になるのが、「授乳するのが難しい」という点ですよね。
着物でのお宮参りだと、授乳に関してどのような面で心配なのか、具体的にはこの2点です。
赤ちゃんが空腹で泣かないか心配
お宮参りは生後1か月~3か月くらいまでに行うことが多く、このころはまだ授乳間隔もさほど空いていません。
3時間空いたらいい方、の赤ちゃんも多いですよね。
そのため、着物で行って「いつでもおっぱいをあげられるという状態にない」というのは心配になりますね。
胸が張らないかが心配
特に産後1ヶ月くらいまでがそうなのですが、産後間もないとお母さんのおっぱいを作る機能もまだ安定していないことが多いです。
お母さんの胸は産後何か月もたってから、俗にいう差し乳になる傾向があります。
この差し乳というのは、赤ちゃんに吸われたときにおっぱいができ、普段は張りにくい胸のことですね。
逆に産後間もないとすぐに胸がパンパンになってしまい、母乳は染み出てしまいますし乳腺が詰まりそうで怖い、という状況になりやすいのです。
お宮参りの授乳を乗り切る方法
では具体的に、お宮参りでの赤ちゃんのおっぱいはどのようにあげたらいいのでしょうか。
方法としては3つあります。
- 着物で胸からあげる
- 搾乳したものやミルクをあげる
- 短時間でお出かけを済ませて帰ってからあげる
1つずつ方法を見ていきますね。
着物で胸からあげる
まず考えられるのが、着物を着た状態で胸からおっぱいをあげる、という方法です。
着物を着ていてもおっぱいをあげることができれば、胸が張ってしまうこともありませんし、完母の赤ちゃんにもいつも通りの栄養を与えることができるというのはメリットですよね。
身八つ口からおっぱいをあげる
女性ものの着物には身八つ口という「縫い残し」のような穴が両わきに開いていることはご存じでしょうか。
おはしょりを整えるときなど、この身八つ口に手を入れて着物を引っ張ったりするのですが、昔の人はこの身八つ口から授乳をしていました。
といっても、身八つ口は体の側面に開いています。
授乳をするときはおっぱいを真横から出す、というよりはみやつ口部分を前の方に引っ張ってくる、という工夫が必要です。
あとは着物の下に着る長襦袢・肌襦袢ともに身八つ口を開けておかなければいけないため、ふさがっている場合は縫い目を解いておく必要があります。
授乳のコツ
- 着物は縦・横に余裕があるものが胸をだしやすい
- 身八つ口の縁にハンカチを折ったものを掛けると汚れ防止になる
- おはしょりをなくすように胸部分の着物を上に引っ張って帯の上に身八つ口を出すようにする
- 着付けは緩めにしておくと身八つ口を広げやすい
- 帯は低めに、長襦袢、着物の腰ひもも低めに着付ける
また、身八つ口だけでなく、袖の振りの部分も縫われていないため、そこも手で広げるようにすればより開きやすくなると思います。
ただ、カチッと着付けることはできないため、どうしても全体が緩みやすくなってしまうかと思います。
昔のように、普段着の着物、としてゆるゆるで着るのもOK、と着るならこれでいいのですが、緩い着付けだと記念写真に撮ったときにだらしない印象になってしまいます。
胸元をはだけさせておっぱいをあげる
次にご紹介するのが、胸元を左右にはだけさせて着る方法です。
胸元をはだける時は、もちろん帯はそのままの状態で胸元を引っ張り上げるようにして(おはしょりが汚くなっても気にしない)外側から、着物左右、長襦袢左右、肌襦袢左右の順に開いて胸を出します。
この場合は身八つ口から授乳する時よりも胸元があらわになるので、授乳ケープは必須です。
元に戻す時は内側から肌襦袢右左、長襦袢右左、着物右左、の順に、胸元の生地のたるみを伸ばして折りたたみ、帯の中に入れ込むようにして1枚ずつもとに戻します。
顎の真下で長襦袢の左右、着物の左右がクロスするように戻すのが少し難しいです。
両家の祖母にも手伝ってもらうなどして整えられると心強いですね。
どちらの方法で胸から授乳するかは事前に練習して
どちらの方法でもいいのですが、以下にそれぞれのメリットをまとめました。
・胸元が全開にならない
・もとに戻すのが比較的簡単
胸元をはだけさせておっぱいをあげるメリット
・全開になるのでおっぱいなどで着物が汚れにくい
・襟元を元に戻すのが少し難しい
どちらがいいかは、事前に練習して当日どちらで行くのか決めることをおすすめします。
搾乳したものやミルクをあげる
着物で授乳した後きれいに戻せる自信がない、胸を出して授乳する場所がない、という場合は搾乳の冷凍母乳やミルクをあげるのがおすすめです。
冷凍した母乳なら普段通りの母乳があげられますが、解凍して温めるのに湯せんが必要なので、慣れていないと大変かと思います。
また、雑菌が入り込まないか注意する必要があるので、神経は使いますね。
同じお湯を使う、というのでもミルクをお湯で溶かす方が簡単です。
ミルクならキューブ型のものが、出先でも簡単に哺乳瓶に入れられておすすめです。
一番のおすすめは液体ミルク
2019年に日本でも販売解禁になった液体ミルク。
缶のものは1年賞味期限があります。災害時の備蓄用に持っておき、お宮参り用に1本だけ持って行くのがおすすめです。
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短時間でお出かけを済ませて帰ってからあげる
最後に、短時間でお出かけを済ませて(出先ではおっぱい、ミルクともあげない)帰ってから服に着替えて授乳する、という方法もあります。
私の時は、になりますが写真館で撮影(40分)、神社で受付~祈祷で1時間くらいで終わったので近場の写真館や神社で計画すれば可能です。
食事会も行う、という場合は
その後洋服で食事会
という流れだと安心ですね。
途中赤ちゃんが泣きそうになったら、おしゃぶりで場をつなぐ、気分転換させるというのもいいですね。
私の場合の体験談ですが、お出かけ中の授乳タイミングはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
CHECK!>>【お宮参りの授乳タイミング】取れ得るパターンと2人の子供での体験談
授乳期に着物を着る場合の準備
胸からおっぱいをあげる・あげないにかかわらず、授乳期に着物でお出かけする際に持って行くべきなのはこちらです。
- 授乳ケープ
- 母乳パッド
- 冷えピタシート
胸から授乳する場合も、いつでも授乳できるわけではないと思うので胸がパンパンになる可能性があります。
下着には使い捨ての母乳パッドを装着しておき、替えのパッドも持っておくと安心です。
母乳が肌襦袢、長襦袢などまで染み出すことを防いでくれます。
また、胸に母乳がたまると熱を持って痛くなりがちです。
胸の外側部分に冷えピタシートを貼っておくと、胸を適度に冷やしてくれて快適に過ごしやすいですよ。
着物を着る場合はここも注意!
他にも着物をお宮参りに着る際に忘れないでほしい点をまとめました。
着物はヘアセット・着付けも必要
着物といえばアップスタイルが基本ですよね。
そのため、肩に着く長さの人はまとめ髪を作らなければいけません。
自分でヘアセットに慣れている場合はいいのですが、できない場合は美容室にお願いする必要があり、施術時間は30分程度はかかります。
ヘアセットは自分でできないけど着物は着られる、という場合はヘアセットを美容院ですましてから自宅に戻ってめいっぱい授乳し、それから着付けるなんて段取りがいいですね。
ヘアセット・着付けをお願いする場合は家から近いサロン、行き慣れたお店に予約して少しでも時間(おっぱいをあげていない時間)を節約できるように考えてみてくださいね。
着物が汚れないように細心の注意を
普段洋服でおっぱいをあげるときでも割と簡単に服が母乳で汚れてしまいますよね。
洗えるポリエステルなどの着物を着る方がいいのですが、お宮参りだと訪問着・付け下げなどを着ることが多く、ポリのものは持っていない…という方も多いですよね。
それでも正絹の着物を着るなら、
- 赤ちゃんはなるべく着物を着ていない人に抱っこしてもらう
- 授乳中はハンカチや授乳ケープでガードする
着物が汚れたら染み抜きに出す
着物が母乳で少しでも濡れてしまったら、なるべく触らず着物の悉皆屋さんに出すことをおすすめします。
母乳には栄養があるので、普通の水濡れよりもシミになりやすく、今は大丈夫でも後々取れにくいシミになる可能性も高いです。
お宮参りに着物を着るかどうかの判断
ここまでいろいろとご紹介してきましたが、最終的にお宮参りに着物で行くかどうかの判断のポイントを以下にまとめました。
判断は難しいのですが、これらの点を総合的に判断して決めることになると思います。
- 着付けの知識がある人が同行者にいるか
- 着物が着やすい気候か(夏は暑くて大変)
- ママの体調は回復しているか
- 荷物や赤ちゃんを運ぶ人手はあるか
- 神社や写真館は家の近所か
- 神社や写真館に授乳室があるか
- ママのおっぱいがつまりやすい状態ではないか
- 着物を脱げるタイミングがあるか
- 雨天も着物を着られそうか
着物をやめておく場合は何を着る?
ここまで読んでいろいろ考えた結果、着物をやめておくという方もいらっしゃると思います。
その場合はワンピースやスーツの上下がおすすめです。
私の場合は、になりますが仕事でも使えるテーラードジャケットタイプのスーツだと「ザ・仕事」感が出てお宮参りには似合わないな、と思いました。
黒色ではなく、グレーの色味のものであってもです。
可能ならノーカラータイプのジャケットを用意するのがおすすめです。
今持っているスーツのスカートに合う色のツイードのジャケット、なら上下同じスーツでなくても様になります。
お宮参りで着物での授乳方法 まとめ
いかがだったでしょうか。
お宮参りに着物で行って、授乳を乗り切る方法についてご紹介してきました。
現代では普段着ではない着物を着て参加する、というのは少し大変ですが、確実に思い出には残ります。
着る、と決めた場合はぜひ準備万端にして、素敵な思い出を残してくださいね。
こちら↓の記事は私の場合の体験談ですが、お出かけ中の授乳タイミングを詳しくご紹介しています。
CHECK!>>【お宮参りの授乳タイミング】取れ得るパターンと2人の子供での体験談